男はどうして不倫をするのか? 東野圭吾から学ぶ夫の深層心理

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不倫をするなんて考えてもいない夫でも、何かのキッカケがあれば不倫に走る。
ドキドキする恋愛感情は、女性だけの特権ではなく男性もしかり。
あのミステリー作家・東野圭吾の小説「夜明けの街で」から、夫の不倫心理を読み解きましょう。

 


■不倫をバカにしていた男が、ふとしたきっかけで…

不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた

の一文から始まる東野圭吾「夜明けの街で」。
なるほど、と頷ける一文です。
これだけ不倫スキャンダルがテレビや雑誌などのマスメディアを騒がせてはいても、
実のところ、多くの夫たちは“不倫”は自分の世界からかけ離れた出来事だと考えているのです。

統計的にみると、男女ともに浮気の経験があるのは約30%と言われています。ただし、これには、遊び的な“浮気”が含まれています。

一度限りの遊びではなく、心身ともに相手に夢中になる“不倫”の割合は、30%を下回るはず。となると、確かに不倫に走る夫は少ないでしょう。

しかし、ここで安心するの危険です。
逆を言えば、10人に3人不倫体験があるということになります。
“うちは大丈夫”と思っていても、夫は突然“不倫”に走ることもあるのです。

■なんとなく不倫をしてしまう夫たちの心理

東野圭吾「夜明けの街で」の主人公渡部は、ごく一般的なサラリーマンです。ミステリー小説でありながら、渡部が不倫に走る心理が細かく描写されています。これがミステリー小説の域を超えて不倫小説でも人気があるのも頷けます。
渡部が不倫に走る様もありがちな状況。不倫のキッカケは、案外すぐそばにあるということになります。

不倫をする夫の言い訳

・寂しいから
・恋愛がしたいから
・妻が家事をしないから
・妻に魅力を感じないから
・なんとなく

とあります。ここで重要なのが最後の「なんとなく」です。キッカケがあれば、なんとなく不倫をしてしまう可能性は大きくあるということです。

■「夜明けの街で」から知る不倫をする夫の本音

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「夜明けの街で」主人公渡部が不倫に走る中、夫婦について語っている部分があります。

満たされない気分の源は何なのだろう。虚しさはどこから来るのだろう。今の生活を一生続けようと思う時、なぜこんなにも息苦しくなってしまうのか。
結局、僕はやはり女の部分を求めているのだ。有美子はいい母親だ。園美にとってもいい母親だ。だけど彼女はもう僕の恋人ではない。セックスしたい対象でもない。僕が一緒に暮らしている相手は、かつて僕が愛した女性とは違う誰かなのだ。

有美子は渡部の妻。園美は子供です。
この文面は、妻へのストレートな夫の心理が描かれているのではないでしょうか。

妻はもはや女ではなく、家族である。そこに大きな溝が生まれてしまう。夫婦の切なさが胸を痛める一節です。

■セックスレスの心理描写にドキリ!?

もう一つ「夜明けの街で」にはおまけのストーリーがあります。「新谷君の話」では、渡部の友人である新谷の不倫ストーリーが簡潔に描かれています。不倫経験ありの新谷君の心理描写もなかなかのもの。

この世の多くの男たち、結婚している殆どの男は、僕と同様なのかもしれない。もう昔のような気持ちになることがわからないとわかっていながらも、一生そのままでいこうと決心しているのだ。
結婚は僕からいろいろなものを取り上げた。稼いだ金を好き勝手に使う権利、朝帰りや外泊の自由、そして何よりほかの女性とのロマンス。
彼女とのセックスを何とか逃れようとしている自分に気づき、俺は愕然とした。

ここでいう彼女とは妻のことです。ここには不倫だけではなく、セックスレスに陥る男性心理も読み取ることができます。

「夜明けの街で」は男性が共感する描写が数多くあるようです。女性からは“そうなの!”とハッとさせられる描写もあります。
東野圭吾といえばミステリーですが、「夜明けの街で」はミステリーを楽しみながら、男の深層心理を知る意味でも楽しめる一冊です。

 


“もしかして、浮気している?”と夫を疑い中のあなたも。
“うちは大丈夫!”と安心しているあなたも。

お時間があったら手に取ってみてはいかがでしょうか。既に読破した方も、たまにパラリと読み返してみるのもいいでしょう。

一未

*東野圭吾「夜明けの街で」角川文庫より引用

紹介した書籍情報
219a96e43f41e37d3d57847f5e91d09e_s「夜明けの街で」
著者:東野圭吾
単行本:336ページ
出版社:角川書店
ISBNコード:9784043718085
2007年7月に出版

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