連載・不倫小説【不倫の掟】4話 第一章『不倫のざわめき』Vol1‐4

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不倫の掟

連載・不倫小説【不倫の掟】4話 第一章『不倫のざわめき』Vol1‐4

不倫小説【不倫の掟】Vol1‐4。第一章『不倫のざわめき』の第4話。
主婦・真由子の不倫恋愛を描くamo独占オリジナル小説です。
あらすじ【主婦・真由子のただひとつの生きがいは、愛する男・正木友哉と会うことだった。ある日ふいに「距離を置こう」と言われた真由子は……。
苦しく辛い日々の中、真由子の選んだ不倫の結末は?】

■連載・不倫小説【不倫の掟】 のこれまでのあらすじ

主婦・桜田真由子の不倫相手は正木友哉。
友哉に会うことが生きがいだが、会いたいだけでは成立しない不倫恋愛。
二人の間には、バレないための不倫のルールがある。
二人で決めた「不倫の掟」
ときにその掟は、二人の不倫恋愛の邪魔となる……。

夜中に届いた正木友哉からのメッセージ。
「しばらく会えない」と言われた真由子は、不倫のルールを破り、何度もメールを送ってしまい……。

■連載・不倫小説【不倫の掟】 第1章『不倫のざわめき』Vol1‐4

連載・不倫小説【不倫の掟】 第1章の4話

Vol1‐4

軽い咳払いが聞こえる。
夫の気配を感じながらも、私は眠ったふりをする。

夜中の帰宅を待っていたのは、もう何年も前のこと。
女のところから帰ってきているとわかってから、待つことはやめた。

夫と最後にセックスをしたのはいつだっただろう。
あまりに遠い昔のことのようで思い出せない。

セックスレスの夫婦はこの世にどれくらいいるのだろう。
抱かれない日々を悩んだ時期もある。
それも遠い昔のことのようだ。

今はセックスレスであることが幸せなくらい。
友哉と出会ってからは、夫が求めてこないことに感謝をしている。

友哉とは1年続いている。
私の初めての不倫相手だ。

セックスレスが長いこと続いていた私は、友哉とそうなったとき、自分が女であることに涙を流した。
おどおどと触れた唇、今でも思い出すと胸は締め付けられる。

性欲は感情とは別のところで生まれてくる。
だから、母であっても妻であっても、理性とはかけ離れたところで溺れてしまうのだ。

「不倫は恋愛じゃない。だからこそいいじゃないの。セックスレスで悶々とするより、スポーツみたいにセックスをしてスッキリすれば、イライラもしない。旦那にも優しくなれるし、子供に八つ当たりすることもない。バレないように続けていけばいいのよ」
友哉との関係が知られたとき、早織は不倫をそう分析した。

早織は高校時代からの友達。
唯一の友達だといってもいい。
私には深い付き合いをする友達は他にはいない。

早織のいうことは的を得ていたと思う。確かにそうなのだ。
夫が浮気をして、セックスレス。それなら女だって、いい男がいたらセックスをすればいい。
そう思っていた……。

だけど、何度も友哉に抱かれるたび、目的はスッキリするためだけじゃなくなっていった……。

私は友哉にのめり込んでいたのだ。

<続く>

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続き>>5話

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